製剤技術および評価に関する研究

N2Bに関する研究の他に,当研究室では製剤化技術および評価に関する様々な研究に取り組んでいる.

小児用散剤のペースト化に必要な水分量の最適化

乳幼児が散剤を服用する際,「少量の水」を添加しペースト状にして服用を促すが,製品によりペースト化に要する水分量が異なる.本研究では,市販される散剤のペースト化に必要な水分量を実験的に見出し,医療現場に情報提供することを目的する.(Optimum Volume of Water Needed for the Paste State of Pediatric Powders: Considerations Based on Yield Values and Applications to Generic Medicine

YAKUGAKU ZASSHI139, 299-308 (2019)

 

市販口腔内崩壊錠の錠剤内部への導水挙動の解明

口腔内崩壊(Oral Disintegrating tablets, OD)錠は,製剤化工程の違いにより,崩壊性の差が生じ患者の使用感に影響を及ぼす.そこで,各社OD錠について,各種評価法を実施することでOD錠内部への吸水性に違いがあることを明らかにした.

YAKUGAKUZASSHI140、1071-1080(2020)

 

結晶複合体の設計による物理学的特性の改善検討

医薬品開発において,原薬形態の改変は薬物の物理学的特性の改善に大きな役割を担います.当研究室では,薬物の結晶複合体化により,溶解性や打錠特性などの物理学的特性の改善について検討を進めています.

Cryst. Growth Des.20 (2), 590-599 (2020)